基礎データ
- ・国名:ウガンダ共和国
- ・首都:カンパラ
- ・面積:24.1万k㎡
- ・人口:3,200万人
- ・民族:バガンダ族、ランゴ族、アチョリ族など
- ・言語: 英語、スワヒリ語、ルガンダ語など
ウガンダ共和国(通称ウガンダ)は、ケニア、スーダン、コンゴ民主共和国、ルワンダ、タンザニアに囲まれた内陸国であり、1962年に旧宗主国イギリスから独立をしました。独立以来、クーデターが繰り返されていましたが、現在のムセベニ政権が1986年に発足して以来、政情は安定しています。
ウガンダでは、1980年代後半から世界銀行やIMFからの支援を得た結果、サハラ以南アフリカの中で最も経済成長率の高い国の一つへ成長しています。国民一人当たりの年間総所得は、2009年時で$460であり、ここ5年間を見ても順調な伸びを見せています。このようなウガンダの経済基盤を支えているのは、農水産業では鮮魚・コーヒー・紅茶・綿花、鉱業では銅・コバルト・金、工業では繊維・セメント・砂糖などとなっています。
またウガンダの特徴として、1986年以降のムセベニ政権によるHIV/AIDSに対する国家的な対策が挙げられます。当時のムセベニ大統領が政権発足と同時にエイズ対策を掲げ、衛生省と現地NGOが協働しながらHIV血液検査や感染患者へのカウンセリングをスタートしました。同時に人々へHIV/AIDSへの理解を深めるため、”Abstinence(禁欲), be faithful(忠誠心), use a condom(避妊具の使用)”のメッセージを掲げた通称”ABC”と呼ばれる教育を国家レベルで開始しました。その結果、ウガンダ国内の15歳以上のHIV/AIDS蔓延率は、統計がスタートした1990年以降1991年の13.8%を最大として2007年時点では5.4%まで減少しています。しかし依然HIV/AIDSの影響から孤児たちが多く存在しており、そういった子どもたちへの生活する手段・教育を受ける機会が必要とされています。
給食支援地域:ルヒイラ地区
ウガンダ南西部に位置するルヒイラ地区にある21の小中学校にて、およそ1万人の子どもたちの給食を支援しています。
この地域は高山地帯に位置し、岡や谷に囲まれ、約75%の住民が丘陵地帯に住んでいます。2007年の基礎調査によると、 ルヒイラ地区に暮らす子供の50% 以上が慢性的な栄養失調にあります。地域で栽培される農産物から摂取できる栄養素に偏りがあること、 寄生虫の蔓延、悪質な飲料水や衛生状態などが、その主 な原因となっています。これらを解決するために、 学校給食支援制度が導入されました。
給食実施前は、自宅からお弁当を持参する生徒もおり、一方で食事をとるために自宅に一時帰宅をしている子どもたちもいました。そういった子どもたちは、必要最低限の食べ物があるとしても、栄養素やバランスの観点からみると、子どもの成長にとって満足いく食事は取れていない状況にありました。また、一度帰宅し昼食後に学校へ戻ってくる子どもたちは、午後の授業に間に合わないことが多く、遅刻することを余儀なくされていました。そのような環境にいる子どもたちが、より勉強に専念できる環境にいられるようにするため、給食プログラムが実施されています。
*現地提携団体:Millennium Promise
| Ruhiira | 304 |
| Ryamiyonga | 222 |
| Ngoma | 376 |
| Omwicwamba | 642 |
| Myakamuri | 682 |
| Ntungu Boys | 355 |
| Ntungu Mixed | 378 |
| Nyakitunda | 520 |
| Rwentsinga | 552 |
| Kabugu | 500 |
| Isingisha | 484 |
| Kabuyanda c | 805 |
| Nyampikye | 553 |
| Kaaro | 249 |
| Kagoto CU | 571 |
| Kagoto Rc | 405 |
| Kanywamaizi | 610 |
| Kigabagaba | 378 |
| Rwabyemera | 457 |
| Migyera | 457 |
| Kisyoro | 580 |
| 総生徒数 | 10,080 |
給食の効果
「子どもたちはChange Agent」
給食のおかげで、子どもたちだけでなく地域の様々な場所で変化が起き始めています。
子どもたちが心も体も健康に。
給食が始まったおかげで、子どもたちが1日に必要なビタミンの約7割、そしてエネルギー量にして半分以上を満たす食事をみんなが平等にとれるようになっています。そして給食は子どもたちの心も満たし始めています。空腹のあまり感情的になりがちだった子が、温かな一食でお腹が満たされることにより、本来その子が持っているゆとりや落着きを取り戻しています。「HUNGRY(空腹)=ANGRY(怒り)」。この連鎖から抜け出す力も、学校給食が担うようになっています。
学校菜園で農業を学ぶ。
給食運営をきっかけに学校菜園における農業学習も開始されました。学校給食の栄養補充や材料の自給という目的だけでなく、社会への変化も生み出しています。地元コミュニティーではバナナの単作が主であるのに対し、この農業学習では多毛作を学びます。年に数回、ほうれん草やトマトなど多様な野菜を栽培することで、安定的な食料確保が臨まれます。また、栄養バランスに考慮した食事もとることができるようになります。
そしてここで収穫された6割を給食に活用し、残りの4割はマーケットで販売しています。そこで得た現金を用いて、外部調達が必要な材料、給食調理人の雇用、学校施設の修繕を行っています。
環境にも配慮を。
給食運営から、植樹・植樹活動も始まっています。学校のカリキュラムの一環で、校内に苗床を作り、コミュニティー内で植樹を行っています。給食運営に必要な薪を自給できるようになり、余剰品販売による現金収入の機会が生まれています。子どもたちは自宅へも苗木を持ち帰ることができ、耕地確保や薪木のための過剰な森林伐採に歯止めをかけるきっかけにもなっています。
このように子どもたちが学校で学んだ考え方、技術、スキルが、子どもたち一人一人を通して家庭へ持ち帰られています。最終的には、コミュニティ全体に多毛作、栄養、環境保護、現金確保の考え方が浸透していくことが期待されています。子どもたちは「Change Agent(変化を生み出す人材)」。彼らから始まる、社会の変革が将来起きることは、遠い未来の話ではありません。